たまこー通信
コーヒーに関する色々な話題をどんどん追加して行きます
レインフォレストアライアンス 2003年11月10日
都内で開催されたRainforest Alliance(熱帯雨林同盟 以下RA)セミナーに参加しましたのでご報告します。 | ![]() |
【RAとは】
RAはニューヨークに本部がある世界的NGO。会員・支援会員は約1万7000人で、年間予算は約880万ドル。主な活動は熱帯雨林の森林や鳥獣保護区域の維持や、農園で働く労働者の福利厚生の充実を目的としている。RAが設定する基準をクリアしたコーヒー農園はRAの認証農園としてコーヒー豆を販売できる。コーヒー以外にもバナナ、ココア、オレンジ他の農作物も認証対象。
認証の基準】
コーヒーに関して重要視されている事は「シェードツリーを伴う伝統的な栽培を行なっているか」で、ほかには「動植物や土壌など環境保全に対する対応がなされているか」「精製時の果肉や汚水の処理が適切か」「農園労働者が国内法や国際基準に沿った待遇か」などです。
【「有機」や「フェアトレード」との違い】
RAは有機的な農法が望ましいとの立場に立ち、農薬は削減しつつも、条件付で農薬・化学肥料等の使用を許容している。フェアトレードは不利な立場の農作物に対し、主に取引面に着眼した仕組みであり、RAはむしろ農園の管理・運営に重点を置いている。今回のセミナーではRAのサブリナ・ビジランテ女史より組織や活動内容についての説明があり、その後、ガテマラ・エルサルバドル・コロンビア・ブラジルの農園・農協の代表5名が講演。共通しているのは生態系の維持及び住人を大切にした生産を行っているということです。当店でもRA認証農園であるエルサルバドル・モンテシオン農園を販売しましたし、2004年も販売予定です。ご購入されたお客様は間接的に熱帯雨林や鳥獣保護区域の維持に寄与する事ができます。
【香味について】
RAの認証を受けているといっても、イコール「おいしい」とはいえません。RAは香味についての認証基準を特に設けていません。この点で当店ではRA認証だからといって、どんな農園でも販売するような事はありません。今後、日本においてもRA認証のコーヒーを見かける機会が増えるかもしれませんが、その点注意です。ただ、RA認証の基準はスペシャリティーコーヒーを作り得る基準にも合致すると思料します。また、2004年4月にアトランタで開催されたSCAA(米国スペシャリティーコーヒー協会)のカンファレンスにおけるRAの朝食会を兼ねたセミナーでは、RA側から香味についての言及もあり、今後に注目したいと思います。




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